軽度認知障害とは part3
軽度認知障害の症状
アルツハイマー病によるMCIは「記憶障害」が主症状となるが、とくに時間経過に伴った
記憶障害である
物忘れは歳を重ねれば誰にでも見られるもの
であるが、アルツハイマー病によるMCIは、
年齢に見合わないほどの時間経過に伴った
物忘れが特徴である
例えば、生活の中では以下のような言動が見られる
少し前に聞いたことを忘れて何度も
確認を繰り返す
世間を騒がせた最近の大きなニュースの
内容の記憶があいまい
数週間前の特別なイベントの内容があいまい(誰の結婚式、どこで開催されたなど)
少し前のことでも忘れてしまうことがよくある
アルツハイマー病によるMCIと
アルツハイマー病によるMCIと
挙げられているのが、
日常生活において、独立して
生活できるかどうか、という点である
人は、生活を送るうえでさまざまな動作をする
その動作はADL(Activities of Daily Living)と
呼ばれ、「基本的ADL(食事や入浴、トイレ、着替えといった最低限必要となる動作)」と「手段的ADL(買い物や家事、金銭管理など
何かをするための少々複雑な動作)に
分けられる
アルツハイマー型認知症ではこの2つの両方が障害され、家事や買い物はおろか自身の
身の回りのことも難しくなる
一方、アルツハイマー病によるMCIの場合、
基本的ADLは正常とされているが、
記憶障害により家事や買い物といった
手段的ADLに影響を与える
ただし、家族や周囲の人の介護や介助は
必要なく、日常生活に大きな支障はない程度と
されている
やはり年相応と言えないほどの「記憶障害」の
ため、生活に全く影響がないわけではない
もうひとつの違いとしては、
発症後の経過が挙げられる
完全に治すことはできない
症状の進行を遅らせるための治療はあるが、
ゆっくりでも進行はしていく
一方のアルツハイマー病によるMCIは、
適切な治療介入ができれば、
認知症の発症を遅らせることが可能かもしれない
アルツハイマー病によるMCIの治療・改善方法については、運動や食事、脳トレーニング、
薬物療法など、さまざまな研究がされており、
改善は見込まれない可能性は高いが、なかには
改善が見られたというケースもある